2011年11月28日
理科であそ部「身近な植物~イチジク属~」
どもー(^O^)
久しぶりの更新です。
朝晩はかなり寒くなってきましたね。
私は、今持っている仕事が期限中に終わるのか冷や汗をかきながら過ごしているので、余計に寒く感じます。
記事を更新する時間もなくなってきて。。。ゆったりした時間がほしいものです。
さて、先日「理科であそ部」を開催しました。
理科であそ部とは何ぞや?と思われた方がいるかと思いますので、少しだけ解説を。
「理科であそ部」は毎回理科に関する何かをトピックスに大学生や学校の先生たちと一緒に遊びながら学んでいこうという理科の勉強会です。
講義というような固いイメージではなく、ゆったりと興味のおもむくままに色んな話をしながら進行していきます。薄学ながら私が会を回す役割を担うことになっています(^O^;)笑
毎回皆さんにご満足頂いている&支えて頂ける方々が偉大なる人たちばかりなので、今のところ会イイ感じで進んでいます♪
今回の「理科であそ部」は身近にある植物の中でもイチジク属にフォーカスを当てました。
イチジク属(Ficus)は、クワ科の中の1つの属で、大きな特徴はイチジク状花序と呼ばれる嚢状の花序を持つことと、乳液のような樹液が出ることです。
この写真に写っているのがイヌビワのイチジク状花序。
日本には16種生育しており、そのうちの13種は沖縄に生育しています。
・オオバアコウ
・アコウ
・ガジュマル
・ヒメイタビ
・オオイタビ
・ギランイヌビワ
・ハマイヌビワ
・ホソバムクイヌビワ
・ムクイヌビワ
・イヌビワ
・アカメイヌビワ
・オオバイヌビワ
その辺をプラプラ歩いていても、必ずといってもいいほどイチジク属植物と出会う確率は高いです。
そんなイチジク属植物を使って遊びます♪
会はまず、S先生のあいさつからはじまり、私が作った資料をもとに私がイチジクについて説明(少し緊張してカミまくり。笑)
その後、先にサンプリングしてきた葉のサンプルを机に広げてみんなで同定の練習です。
葉を触って見て嗅いで、それぞれの特徴を見つけてもらいます。
図鑑に載っている特徴を見ながら植物を見ていることも大事ですが、実際に自分の五感を働かせて感じ取った植物の特徴は図鑑を見た時よりも覚えているし、何より楽しい(^O^)♪
学生の中には「植物をちゃんと見て触ったら結構違いがあるからビックリした」という子もいました。
そうこうして、全員がイチジク属を同定できるようになったら
今度は外に出てレッツサンプリング!先ほど鍛えた同定能力が試されるときです。
私が道案内などをしていたので、その時の様子などの写真はありません。。。申し訳ないです。
イヌビワが咲いていたので、イヌビワの花序をゲットしました!
ゲットしたサンプルを教室に持ち帰って、半分に切って双眼実体顕微鏡で観察です。
手順としては前に書いた記事
「森のイチジクしらべ」
http://motokinakamura.ti-da.net/e3562500.html
こちらをご覧ください(^O^)イチジクとイチジクコバチの関係についても書いています。
花序を半分に切ると…
おぉ!黒くて丸いものがたくさん!
最初は種かなぁと思ったのですが、よく見ると全部コバチでした。
こいつこいつ。イヌビワオナガコバチ。
イヌビワコバチと違って尾が長いのが特徴です。
こいつは花序の外から、その長い尾を刺して花序内に卵を産み付ける、何ともずうずうしいやつです。
イヌビワにとっちゃ単なる寄生者。まったく・・・。
あ、ちなみに上の写真はメスです。
イヌビワオナガコバチのオスはこっち。
顎がごっつくて、何だかシロアリみたい。子房たくさん食べそうだなぁ。。
この花序はオナガコバチばっかりだったので、別の花序を観察。
おっ!
いたいた!これがイヌビワコバチです。ちゃんとイヌビワと共生してる偉いやつ。
オナガコバチと違って長い尾を持ちません。
でも、そこがちゃんと共生している証拠。これはメスです。
こっちがオス。イチジクコバチの類は基本メスしか翅をもちません。
雄はメスの寝込みを襲って妊娠させあとは、メスが出ていく穴を開けるという仕事しかないので
特に翅を必要としません。オスコバチは一生を花序の中で過ごすのです。
こんな感じでイヌビワの花序とコバチをジロジロみました。
今回は時期的にイヌビワしか見れなかったのですが、時期を変えてガジュマルやアコウなど他のイチジク属植物で同じようなことをしても面白いかもしれません。
イチジク属植物の1種1種に対応して、コバチも共進化を遂げているので、ガジュマルにはガジュマルコバチ、アコウにはアコウコバチがいます。イチジク状花序のつくりを比べても面白いだろうし、コバチを見比べても面白そうです。
何にしろ、これ以上私がレポートする力が無くなってきたので、この辺で終わりにしたいと思います。
こちらのブログでも紹介していますので、ぜひご覧くださいませ。
「沖縄生物倶楽部」
http://okinamamono.ti-da.net/e3630174.html
それでは、このへんで失礼します。。。
久しぶりの更新です。
朝晩はかなり寒くなってきましたね。
私は、今持っている仕事が期限中に終わるのか冷や汗をかきながら過ごしているので、余計に寒く感じます。
記事を更新する時間もなくなってきて。。。ゆったりした時間がほしいものです。
さて、先日「理科であそ部」を開催しました。
理科であそ部とは何ぞや?と思われた方がいるかと思いますので、少しだけ解説を。
「理科であそ部」は毎回理科に関する何かをトピックスに大学生や学校の先生たちと一緒に遊びながら学んでいこうという理科の勉強会です。
講義というような固いイメージではなく、ゆったりと興味のおもむくままに色んな話をしながら進行していきます。薄学ながら私が会を回す役割を担うことになっています(^O^;)笑
毎回皆さんにご満足頂いている&支えて頂ける方々が偉大なる人たちばかりなので、今のところ会イイ感じで進んでいます♪
今回の「理科であそ部」は身近にある植物の中でもイチジク属にフォーカスを当てました。
イチジク属(Ficus)は、クワ科の中の1つの属で、大きな特徴はイチジク状花序と呼ばれる嚢状の花序を持つことと、乳液のような樹液が出ることです。
この写真に写っているのがイヌビワのイチジク状花序。
日本には16種生育しており、そのうちの13種は沖縄に生育しています。
・オオバアコウ
・アコウ
・ガジュマル
・ヒメイタビ
・オオイタビ
・ギランイヌビワ
・ハマイヌビワ
・ホソバムクイヌビワ
・ムクイヌビワ
・イヌビワ
・アカメイヌビワ
・オオバイヌビワ
その辺をプラプラ歩いていても、必ずといってもいいほどイチジク属植物と出会う確率は高いです。
そんなイチジク属植物を使って遊びます♪
会はまず、S先生のあいさつからはじまり、私が作った資料をもとに私がイチジクについて説明(少し緊張してカミまくり。笑)
その後、先にサンプリングしてきた葉のサンプルを机に広げてみんなで同定の練習です。
葉を触って見て嗅いで、それぞれの特徴を見つけてもらいます。
図鑑に載っている特徴を見ながら植物を見ていることも大事ですが、実際に自分の五感を働かせて感じ取った植物の特徴は図鑑を見た時よりも覚えているし、何より楽しい(^O^)♪
学生の中には「植物をちゃんと見て触ったら結構違いがあるからビックリした」という子もいました。
そうこうして、全員がイチジク属を同定できるようになったら
今度は外に出てレッツサンプリング!先ほど鍛えた同定能力が試されるときです。
私が道案内などをしていたので、その時の様子などの写真はありません。。。申し訳ないです。
イヌビワが咲いていたので、イヌビワの花序をゲットしました!
ゲットしたサンプルを教室に持ち帰って、半分に切って双眼実体顕微鏡で観察です。
手順としては前に書いた記事
「森のイチジクしらべ」
http://motokinakamura.ti-da.net/e3562500.html
こちらをご覧ください(^O^)イチジクとイチジクコバチの関係についても書いています。
花序を半分に切ると…
おぉ!黒くて丸いものがたくさん!
最初は種かなぁと思ったのですが、よく見ると全部コバチでした。
こいつこいつ。イヌビワオナガコバチ。
イヌビワコバチと違って尾が長いのが特徴です。
こいつは花序の外から、その長い尾を刺して花序内に卵を産み付ける、何ともずうずうしいやつです。
イヌビワにとっちゃ単なる寄生者。まったく・・・。
あ、ちなみに上の写真はメスです。
イヌビワオナガコバチのオスはこっち。
顎がごっつくて、何だかシロアリみたい。子房たくさん食べそうだなぁ。。
この花序はオナガコバチばっかりだったので、別の花序を観察。
おっ!
いたいた!これがイヌビワコバチです。ちゃんとイヌビワと共生してる偉いやつ。
オナガコバチと違って長い尾を持ちません。
でも、そこがちゃんと共生している証拠。これはメスです。
こっちがオス。イチジクコバチの類は基本メスしか翅をもちません。
雄はメスの寝込みを襲って妊娠させあとは、メスが出ていく穴を開けるという仕事しかないので
特に翅を必要としません。オスコバチは一生を花序の中で過ごすのです。
こんな感じでイヌビワの花序とコバチをジロジロみました。
今回は時期的にイヌビワしか見れなかったのですが、時期を変えてガジュマルやアコウなど他のイチジク属植物で同じようなことをしても面白いかもしれません。
イチジク属植物の1種1種に対応して、コバチも共進化を遂げているので、ガジュマルにはガジュマルコバチ、アコウにはアコウコバチがいます。イチジク状花序のつくりを比べても面白いだろうし、コバチを見比べても面白そうです。
何にしろ、これ以上私がレポートする力が無くなってきたので、この辺で終わりにしたいと思います。
こちらのブログでも紹介していますので、ぜひご覧くださいませ。
「沖縄生物倶楽部」
http://okinamamono.ti-da.net/e3630174.html
それでは、このへんで失礼します。。。
Posted by Cinnamomum_mk at 21:32│Comments(2)
│活動
この記事へのコメント
理科であそ部・・・楽しみながら勉強ですね。
もしよろしければ、今後の日程など教えていただきたい
のですか・・。参加してみたいですm(_ _)m
もしよろしければ、今後の日程など教えていただきたい
のですか・・。参加してみたいですm(_ _)m
Posted by うちなんちゅ at 2012年01月07日 23:28
>うちなんちゅさん
コメント遅くなってしまって申し訳ないです。この時期かなりバタバタしておりまして、自分のブログも久しぶりに見た次第であります。。。
今年度の「理科であそ部」は終わってしまいました。申し訳ありません。。。
理科であそ部は、教員養成の試行的な取り組みの一環として行なっているので、なるべく教育関係者の方を中心に参加頂いています。
うちなんちゅさんは何か教育に携わるお仕事をなさっていますでしょうか。もしそうであれば、今後「理科であそ部」などの取り組みがありましたら、お声をかけさせて頂きたいと思う次第です。
コメント遅くなってしまって申し訳ないです。この時期かなりバタバタしておりまして、自分のブログも久しぶりに見た次第であります。。。
今年度の「理科であそ部」は終わってしまいました。申し訳ありません。。。
理科であそ部は、教員養成の試行的な取り組みの一環として行なっているので、なるべく教育関係者の方を中心に参加頂いています。
うちなんちゅさんは何か教育に携わるお仕事をなさっていますでしょうか。もしそうであれば、今後「理科であそ部」などの取り組みがありましたら、お声をかけさせて頂きたいと思う次第です。
Posted by Cinnamomum_mk at 2012年01月28日 09:10